当院の臨床例

椎間板ヘルニア

2014年5月15日

脊椎と脊椎の間に存在する衝撃吸収装置である椎間板が、本来の位置から脱出し、椎間板の上を走る脊髄神経を圧迫することで、神経の障害を生じる疾患です。圧迫の度合いによって後ろ足が思うように動かなかったり、排尿、排便ができなくなります。

ミニチュアダックスフンド、ビーグル、ペキニーズなどで多くみられる病気です。

診断は神経学的検査、X線、脊髄造影検査、CT、MRI検査で行います。

 

【症例1】

ミニチュアダックスフンド、メス9歳。後ろ足が立たなくなったため、来院。

内科的治療に反応しなかったため、造影CT検査を実施。第4、第5腰椎の間に脊髄を圧迫する部位を確認しました。

椎間板ヘル

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

片側椎弓切除術にて圧迫していた椎間板物質を除去しました。

入院しながらリハビリを行い、術後1か月ほどで後ろ足を使いながら歩けるようになりました。

術後半年経過し、現在はほぼ正常に歩行しています。


手術直後


手術後1ヶ月

 

 

 

【症例2】

ミニチュアダックスフンド、オス12歳。2日前から起立困難。

内科治療に反応せず、CT検査を実施したところ、第12.13胸椎の間に脊髄を圧迫する部位が確認されました。

 

スライド2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

片側椎弓切除術にて大量の椎間板物質を除去し圧迫をとりのぞきました。

 

スライド1

 

スライド1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

術後25日で感覚は良好に改善されていました。