当院の臨床例

PLDD(経皮的レーザー椎間板減圧術)

2017年6月7日

当院では椎間板ヘルニアに対してPLDDという身体への負担が少ない手術方法を行なっています。

PLDDとはPercutaneous Laser Disc Decompressionの略で、日本語に訳すと「経皮的レーザー椎間板減圧術」といいます。

椎間板ヘルニアは、脊椎の間にある椎間板という部分が押し出され、はみ出すことにより神経を圧迫することにより、痛みや麻痺を引き起こす病気です。PLDDはその椎間板の中に針を刺しレーザーを照射することにより、椎間板の中に空洞ができます。その空洞をなくすために椎間板が萎縮することにより、出っ張っていた部分が解消されるのがPLDD治療の仕組みです。

従来、椎間板ヘルニアの手術では、皮膚を切開し、骨を削る負担の大きい手術でしたが、PLDDは皮膚も切らず針を刺してレーザー照射するのみのため、とても負担が少なく手術時間もとても短くなっています。

PLDDのメリット
・手術の侵襲性がとても低い
・手術時間が短い
・入院日数が短い
・手術後の回復が早い

PLDDのデメリット
・適応になる状態が限られている

 

<症例>
ラブラドール 14歳 雄
1年前からふらつきがあり薬を飲んでいたが、最近になり悪化

CT検査にてL7−S1椎間板突出による脊髄神経の圧迫(赤丸部分)を確認しました。

ペクCT画像

突出しているL7−S1椎間板に針(赤矢印)を刺入、PLDDを実施しました。

ペクPLDD

 

処置翌日に退院

3日後より改善がみられ状態安定。服用していた鎮痛剤も休薬することができました。