ほとんどの動物病院は開腹手術による避妊手術を行なっています。開腹手術による避妊手術はへそ下から10cm〜15cmくらい切開し、卵巣と子宮を体外に引き出し血管の結紮や子宮の切断を行います。卵巣子宮を摘出した後は腹腔内の出血の有無を確認し、腹壁、皮下組織、皮膚の３層の縫合をします。

腹腔鏡での避妊手術は小さな切開を３箇所作り、そこからカメラ(内視鏡)、鉗子、凝固切開装置を入れて手術を行います。開腹手術と違い、腹腔内に炭酸ガスを入れてお腹を風船のように膨らませて手術を行うため、腹腔内の臓器が外気に曝されることなく、感染や乾燥のリスクも少なくなります。卵巣子宮を体外に取り出した後は、出血の有無を確認し、縫合して終了です。傷が小さいため、縫合にもあまり時間はかかりません。
開腹手術も腹腔鏡手術も熟練した技術があれば大体同じくらいの手術時間です。