top of page
洞不全症候群
SSS Sick Sinus Syndrome
通常心臓は洞結節と呼ばれる部分からの電気刺激をきっかけにその刺激が心房、房室結節、心室へと流れ、心臓が動き血液を身体に送っています。洞不全症候群(SSS:Sick Sinus Syndrome)はこの最初の洞結節から心房にかけての刺激がうまく伝わらず、結果心臓がうまく動かなくなってしまう病気です。非常にまれな病気ですが、高齢のミニチュアシュナウザーのメスに多いとも言われています。SSSは次の3タイプに分類されます
Ⅰ型:持続性の洞徐脈
Ⅱ型:洞停止or洞房ブロック
Ⅲ型:徐脈頻脈症候群
一般的な症状
Ⅰ型の場合は徐脈なだけで、症状がない場合もあります。主な症状は徐脈による脳貧血状態のためのふらつきや失神です。
検査・診断
聴診による徐脈の確認を行います。
心電図検査によりどの程度の不整脈なのかを確認します。
発作性で院内では不整脈が確認できない場合は1日中心電図を計測する小型の機械をつけてお家で過ごしていただきその情報を解析する検査(ホルター心電図)をおこないます。
また、洞不全症候群以外の徐脈性不整脈の可能性を除外するためにアトロピン試験をおこないます。お薬に反応せず徐脈が改善しない場合はこの病気の可能性が高いです。
治療
軽度の場合は経過観察やお薬による治療をおこないます。重度に起きる場合は心臓ペースメーカーの埋め込みが必要になります。
症例
ミニチュア・ブルテリア 9歳 メス
主訴
心電図検査
治療
ペースメーカーの埋め込みを行いました
bottom of page