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大型犬は胃拡張胃捻転症候群(GDV)に発症しやすく、発症すると緊急性の高い状況になります。そのため、去勢手術や避妊手術を受ける際に同時に胃壁を腹壁に固定し、GDVの予防処置として行われる手術です。

胃壁固定術

Video-Assisted Gastropexy

犬の胃拡張胃捻転症候群とは胃が異常に膨張して回転してしまうため血液循環が阻害してしまう状態のことです。この状態になると死に至る危険性が非常に高く、迅速な対応が必要になります。

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GDVは胸の深い大型犬に多い疾患で、グレートデン、シェパード、ラブラドール、ゴールデン、ドーベルマン、フラットコーテッドレトリバーなどに多く見られます。
胃拡張から始まり悪化すると胃が捻転してしまい、循環性ショックをおこす危険が高い疾患です。致死的な不整脈の出現、胃壁の壊死、脾臓の壊死が起こることも少なくありません。
GDVはハッキリとした原因はわかっていません。遺伝的訴因が背景にあるとも言われています。親、兄弟にGDV発症した子がいるならば、注意しておく必要があるでしょう。
高齢の犬に多く、食後数時間で起きる傾向があります。日頃できる予防としては、食前に散歩させること、1日3回以上の食事の回数にするなどが挙げられますが、これだけでは確実な予防にはならないのが現状です。
そのため、胃捻転を予防するために、今までも数多くの予防的胃壁固定術を行なってきましたが、開腹手術の場合は大きく切開する必要があること、術後の痛みもあることより回復に少し時間がかかりました。しかし、腹腔鏡を用いることで、小さな傷口で手術を行うことができ、術後の回復がとても早く、犬に負担がかからないようになりました。
プロビオペットクリニックでは大型犬の胃捻転を予防するために、避妊手術や去勢手術と一緒に予防的胃壁固定術をおすすめしております。

治療の様子
症例

セントバーナード 去勢手術と同時に胃壁固定を希望されました。

検査
胃壁固定術

去勢手術の術前検査として血液検査を行いました。

胃壁固定術

診断

超大型犬は胃捻転のリスクが高いため、去勢と同時に胃壁固定をしました。

治療

ビデオアシスト胃壁固定術

胃壁固定術
胃壁固定術
胃壁固定術

腹壁に胃を固定するため胃を腹壁に牽引しているところです。

腹壁と胃壁を縫合して固定したところです。

開腹術では大きく切開しないといけませんでしたが、このように小さな傷で処置ができます。

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