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胆嚢摘出術は胆嚢炎、胆嚢粘液嚢腫、胆嚢破裂、胆嚢腫瘍などの疾患が適応となります。
胆嚢摘出術
Laparoscopic cholecystectomy
胆嚢摘出術は胆嚢が肋骨の奥で背中の方に位置しているため開腹手術では充分な視野が確保できず、大きく切開する必要があります。これに対し、腹腔鏡手術では大きな切開はせず、5~10mm程度の切開を4箇所行い、その1つは胆嚢を摘出できる大きさに少し広げるのみで手術が可能です。また、カメラを奥に入れて観察ができるため、視野の確保や開腹術では見づらかった胆嚢の血管や胆管、胆嚢の周囲の状況を非常に把握しやすく、確実に処理することが出来ます。
腹腔鏡下胆嚢摘出術の適応は主に胆泥症、胆嚢粘液嚢腫、胆石症、胆嚢炎などです。しかし犬の胆嚢疾患の外科適応の時期についてのガイドラインはありません。一般的に無症状なことがほとんどのため、手術をする時期はその症例によってまちまちです。症状がないために胆嚢の病気に気づかず、具合が悪くなって病院で検査をしたら胆嚢の病気が重症であったということも少なくありません。また、健康診断や別の検査で偶然見つかることも多いです。
強い症状がある症例では外科手術適応になることがほとんどですが、炎症が重度な場合などでは手術の合併症や予後が良くないこともあり、手術は重症になる前に実施することを推奨しています。重度な炎症や癒着がある場合、腹腔鏡では難しいこともありますので、腹腔鏡下胆嚢摘出術の適応には犬の状態、検査結果、飼い主様のご意向などを総合的に判断しておこなう必要があります。
治療の様子
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