「SFTS(重症熱性血小板減少症候群):今年の発生は過去最多ペース」
- 朋子 増田
- 5 日前
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① はじめに
厚生労働省の最新報告によれば、2025年1月から8月初旬までに国内で報告されたSFTS(重症熱性血小板減少症候群)の患者数は124件に達し、過去最多だった2023年の134件を大きく上回るペースとなっています。さらに、北海道で初めてSFTS患者が確認されるなど、発生地域も広がっています。
静岡県では、2025年7月末までにSFTS患者が6名確認され、過去最多の年間発生数と並びました。
犬や猫も感染することがわかっており、特に猫は重症化する例が多いと報告されています。
そして、ペットから人に感染するケースも確認されているため、動物と暮らす飼い主さんにとって非常に重要な感染症です。
② ペットはどんな症状を示すの?
元気がなくなる
食欲が落ちる
発熱、嘔吐、下痢
黄疸や出血傾向
特に猫では急激に悪化し、数日のうちに命を落とすこともあります。有効な特効薬はなく、対症療法しかできないのが現状です。
③ どうやって感染するの?
マダニに咬まれる草むらや野山で活動する犬・猫がマダニに刺され、ウイルスを持ち帰ることがあります。
ペットから飼い主へ感染した猫を素手で抱いたり、咬まれたりしたことで飼い主が感染した事例も報告されています(厚労省報告)。
つまり、ペットの予防はそのまま家族の予防にもつながるのです。
④ ペットを守るための予防法
マダニ予防薬を通年で使用する→ 獣医師が処方するスポット剤・内服薬が最も確実です。
散歩コースを選ぶ→ 草むらや藪など、マダニが多い場所は避けましょう。
帰宅後のチェック→ 毛の中や耳の周りなどをよく確認。もしマダニが付いていたら、無理に取らず病院へ。
⑤ 飼い主さん自身の予防も忘れずに
野外では長袖・長ズボンで肌を守る
虫よけスプレーを活用する
マダニを見つけても素手で触らない
「ペットが外に出ないから安心」と思われがちですが、犬の散歩や庭遊び、ベランダの鉢植えでもマダニが付着することがあります。
⑥ まとめ
SFTSは犬や猫にも感染し、特に猫では重症化しやすい病気です。
ペットを守ることが、飼い主さんやご家族を守ることにつながります。
「マダニ予防は命を守るワクチン代わり」
不安なときは、どうぞお気軽にご相談ください。
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