災害時に備えて、今できること。
- 朋子 増田
- 6月30日
- 読了時間: 5分
ペットと一緒に避難するための『災害対策』を見直しましょう。
近年、地震・台風・大雨などの自然災害が各地で頻発しています。いざという時、愛犬、愛猫と一緒に安全に避難できますか?
「ペットは家族」と考える飼い主さんにとって、災害時にどう行動するかはとても重要なテーマです。
今回は、動物病院の視点から考える【ペットのための防災対策】をご紹介します。
動物病院でおこなう災害対策
✅ ワクチン接種(混合ワクチン・狂犬病ワクチン)
避難所では、他の動物との接触による感染症を防ぐため、ワクチン接種が条件になる場合があります。未接種の子は早めにご相談ください。
✅ 寄生虫予防(フィラリア、ノミ・マダニ)
避難生活では屋外での生活も考えられます。感染症予防のためにも、通年予防をおすすめします。
✅ 避妊・去勢手術
避難所では多頭飼育になる可能性もあります。望まない繁殖やケンカを防ぐためにも、手術を受けておくと安心です。
✅ マイクロチップの装着
万が一はぐれてしまったとき、マイクロチップが身元証明となり再会できる可能性が高くなります。
すでに装着済みの方も、登録情報の確認をお忘れなく。
災害グッズの準備できていますか?
避難時には、ペットの命と健康を守るための持ち出しグッズを準備しておくことが大切です。以下のチェックリストを参考に、ご家庭の防災セットを見直してみましょう。
✅ 優先順位①:命と健康を守るために必要なもの
常備薬、療法食(最低3日分)
ドライフードやレトルトフード、水
フードボウル、飲み水用の容器
予備のリード・ハーネス
ペットシーツ・うんち袋
猫砂・携帯トイレ・ビニール袋
キャリーバッグやケージ(避難先での居場所確保に)
✅ 優先順位②:情報の備え
飼い主さんの連絡先メモ
ペットの健康手帳や診療記録
ワクチン接種証明書、マイクロチップ番号
ペットとの写真(迷子時の身元確認に有効)
かかりつけ動物病院の情報
緊急時に頼れるご家族や友人の連絡先
✅ 優先順位③:ペット用品(心のケア・快適な避難生活のために)
タオル
ブランケット
ブラシ(普段使い慣れたもの)
お気に入りのおもちゃ
猫には洗濯ネット(キャリー代わりやパニック防止に役立ちます)
ガムテープ(ケージの補修や荷物の固定用)
新聞紙(敷物やトイレ代用、保温にも使えます)
油性マジック(名前や連絡先の記入に)
✔️ ワンポイントアドバイス
「防災セット」は年に1回見直す習慣を!
食品・薬・水は【使用期限】をチェック
猫ちゃんには【慣れた洗濯ネット】が安心材料に
災害時には【パニック対策グッズ】も重要
🐾 ペットの「同行避難」知っていますか?
災害が起きたとき、大切なペットを連れて避難できるようにする「同行避難」。でも、連れていけばいいというわけではなく、ルールや準備が必要です。
ここでは、伊東市でのペット同行避難の基本ルールをわかりやすくご紹介します。
🏠 伊東市の「同行避難ルール」一部抜粋
🐶 犬を連れて避難する場合
首輪に【鑑札】と【狂犬病予防注射済票(プレート)】を必ず装着
【愛犬カード】も忘れずに持参しましょう
🐱 猫を連れて避難する場合
【ノミ・ダニ対策】を事前に行っておくことが大切です
🚫 受け入れができないケース
【25kg以上の大型犬】や【特殊な動物(管理困難なペット)】は、避難所での受け入れができません
🧳 避難所での過ごし方
ペットは【ケージやキャリーバッグ(クレート)】に入れて避難
避難所内でも、ペットは専用のエリアでのみ滞在可能です (飼い主さんの避難スペースには一緒に入れません)
🔍 詳しくは伊東市の公式HPをチェック!
避難所によって対応が異なる場合がありますので、事前に伊東市のホームページで「ペットの同行避難」について確認しておきましょう。
→ 伊東市公式ホームページhttps://www.city.ito.shizuoka.jp/gyosei/soshikikarasagasu/kikitaisakuka/bosai_anzen/5/8559.html)
【伊東市】ペットと一緒に避難できる場所のチェックもしておこう
地震や風水害などの災害時、ペットを連れて避難できる場所=「同行避難所」が伊東市内には設けられています。
ただし、全ての避難所でペットの受け入れができるわけではないため、
事前の確認がとても大切です。
📍【地震のとき】ペットの受け入れが可能な避難所一覧
※ペットエリアが指定されている避難所(2024年時点)
宇佐美小学校
南小学校
伊東小学校
大池小学校
池小学校
富戸小学校
八幡野小学校
旧旭小学校
旧川奈小学校
旧西小学校
門野中学校
対島中学校
北中学校
南中学校
🌪【風水害のとき】ペット避難が可能な施設(※限定)
竹の台幼稚園
🗺 避難所は、地域によって異なります
避難所は、地震と風水害で異なるケースがあります。
また、同じ学校でも「ペットエリアが設けられていない場合」もあるため、
必ず 「ご自身が住んでいる地域の指定避難所」 を一度確認しておきましょう。
🐶🐱 ペットと一緒に安全に避難するために
災害はいつ起こるかわかりません。事前に避難場所を確認し、同行避難の準備を進めておくことで、いざという時も落ち着いて行動できます。
→ 詳しくは伊東市の公式HPをご覧ください(https://www.city.ito.shizuoka.jp/gyosei/soshikikarasagasu/kikitaisakuka/bosai_anzen/5/8559.html%EF%BC%89)
まとめ:大切なのは「意識」と「準備」
災害はいつ起こるかわかりません。
だからこそ、今この瞬間にできることを一つでも備えておくことが、ペットの命を守ることにつながります。
環境省のペット災害ガイドラインもみておきましょう。
もちものリストも載っています。
当院では、ワクチン・マイクロチップ・予防医療のご相談も随時受付中です。
「何から始めたらいいかわからない…」という方も、お気軽にスタッフまでご相談ください。
🐾 ペット防災の第一歩は、日常の健康管理から
災害に備えることは、普段の健康を守ることでもあります。
この機会に、ぜひ健康診断や予防についても見直してみてください。
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